「玄関の鍵が最近回りづらいから交換したいな」
「家の鍵が紛失して防犯面で不安…。変えた方がいいよね…」
このような鍵トラブルが発生し、鍵交換を検討している人はたくさんいます。
放置しておいても使いづらいだけですし、何より鍵を紛失した場合は空き巣被害に遭うリスクが高まるので、鍵交換することを検討するのです。
このとき、「自分で鍵を交換した方が安く済むし、ホームセンターで部品を買おう」と考える人は意外と少なくありません。
近年、自分自身で物を作る「DIY」が流行っていることもあり、「自分でした方が安いしやってみよう!」と行動するわけです。
ただ、自分で玄関扉の鍵交換を行うにしても、事前に理解しておかなければならないことがあります。
なぜなら、勢いだけで鍵交換をしようとすると失敗してしまう可能性が高いからです。
もし失敗すると、「鍵屋さんに依頼をしていた方が安く済んだ…」なんてことにもなりかねません。
そこで、鍵交換を目的にホームセンターへ行く前に知っておくべき知識についてご紹介をしていきます。
ホームセンターの部品で鍵交換をする前に理解しておくべきこと
鍵交換の知識があれば、初心者であっても自分の力で交換することは十分可能です。
ただ、何も分からない状態で鍵交換をしようとすると、高確率で失敗してしまいます。
また、失敗だけでなく、思わぬトラブルを引き起こすこともあるのです。
では、どのような失敗やトラブルを引き起こす可能性があるのか。
これについて、理解しておくべきこととあわせてご紹介をしていきます。
賃貸住宅の鍵交換は勝手にしない
最初に確認しておくべきことは、鍵交換を行う家は「持ち家」か「賃貸住宅」のどちらであるかということです。
もし、あなたの持ち家の玄関扉を鍵交換するのであれば、特に問題はありません。
ただ、賃貸として借りている部屋の玄関扉を鍵交換したいのであれば、必ず所有者である大家さん、あるいは管理会社に連絡をする必要があります。
なぜなら、賃貸住宅は契約することで部屋を借りているだけであり、分譲のように個人の持ち家ではないからです。
このとき、勝手に鍵交換をしてしまうと「契約違反」とみなされ、違約金を請求されたり退去を命じられることもあります。
そのため、あなたが住んでいる部屋が賃貸住宅である場合は、必ず大家さん、あるいは管理会社に連絡をして許可をもらうことが重要です。
ホームセンターで適したシリンダーを見分ける必要がある
ホームセンターでシリンダー(鍵穴)を購入しようとするとき、玄関扉に合うシリンダーを見つける必要があります。
このとき、家のシリンダーと形が似ているだけで購入してしまう人が多く、実は全くの別物で「取り付けることができなかった…」となることが少なくありません。
シリンダーにはそれぞれ特徴があり、外見が似ていても寸法や構造に違いがあります。
そのため、家の玄関扉についている「シリンダーのメーカー、型番、ドアの寸法」を確認しておくことが大切です。
このとき、防犯性に優れたシリンダーに交換したい場合は、「扉に付けることができるのか?」「防犯性に優れた鍵なのか?」の確認や見極めもしなければいけません。
もし、玄関扉に付いている同じ種類のシリンダーを購入するのであれば、メーカ名、型番、ドアの寸法を確認するだけで交換はできるので、初心者の方でも比較的作業はしやすいでしょう。
ただ、まったく別のシリンダーに交換したい場合は、扉への取付可否と、防犯性に優れたシリンダーかを見極める必要があるため非常に大変です。
もし、鍵交換に自信のない場合は、ホームセンターを利用するのではなく鍵屋さんに依頼した方が安心です。
間違えて購入しても返品ができない
ホームセンターで購入したシリンダーが合わずに取付できなかったとき、「扉に合わないから返品しよう」と考える人は少なくありません。
ただ、残念ながら一度購入をしたシリンダーを返品することは基本的にできません。
なぜなら、シリンダーは非常にデリケートな商品であり、犯罪やトラブルにつながりやすい性質があるからです。
例えば、もし購入後に合鍵を作られてしまうと、返品後に購入した人の家に入ることができるため、防犯性を保障できなくなります。
そのため、一度購入をしたシリンダーは安全上、返品することができないのです。
鍵交換に失敗すると施錠・開錠ができなくなる
シリンダーが扉に合わず鍵交換に失敗してしまうと、当然ながら施錠も開錠もすることができません。
このとき、鍵の交換前に取り外したシリンダーが使用できる状態であれば、再度取り付けを行うことで扉の施錠と開錠ができるようにはなります。
ただ、「既に使えない状態…」「取り外した部品がなくなった!」などでは、玄関扉の施錠ができないため防犯面で非常に問題です。
なお、中にはホームセンターで購入したシリンダーを無理やり取り付けようとする人もいるのですが、玄関扉を破壊してしまう可能性があるのでおすすめができません。
扉が壊れてしまうと購入したシリンダー以上の費用が必要となるので、無理に取り付けようとせず鍵屋さんを頼る方が無難です。
ホームセンターの部品で鍵交換をするための前知識
上述でご紹介をした失敗をしないためにも、ホームセンターで部品を購入して自分で鍵交換を行うのであれば、事前にある程度の知識を身につけておくことが重要です。
事前に注意点をしっかり把握しておくことで、初心者の方でも鍵交換を行うことはできます。
ただ、どのようなことを理解しておくべきかと悩まれる方がいるかもしれません。
そこで、鍵交換を自分で行う際に知っておきたいポイントについてご紹介をしていきます。
扉の厚み・鍵のメーカー、品番を確認
自分で鍵交換を行うためには、玄関扉に付いているシリンダーの「メーカー名」と「品番」を確認する必要があります。
メーカー名と品番は扉の側面に刻印されているので、家の玄関扉を確認するとすぐに見つけることができるはずです。
例えば、MIWA(ミワ)製のシリンダーであれば、MIWA(メーカー名)LA(品番)などと刻印がされています。
その他、MIWA製シリンダーには多数のタイプがあり、それぞれ品番が異なります。
具体的には、以下のようなものです。
13LA | AL | AL-02 | AL3M | ALA |
DAF | DASP | DH | DV | LAG |
LA | LV | FG | FE | LAMA |
LASP | PA | PASP | PG | LHMH |
PGA | WLA | PPA | WLH |
次に確認するべきことは、扉側面の厚さです。
巻尺などを使用し扉の厚さを測ることで、しっかりと収まるサイズのシリンダーをホームセンターで見つけることができるようになります。
このとき、扉と枠の隙間をなくすために「煙返し」がついていたり、「装飾」がついていて正確に測れないことがあります。
そうしたときは、扉の上部分、あるいは底面部分も厚さは同じなので、どちらかで測ってみてください。
なお、自分で探すのが不安な場合、「シリンダーのメーカー名・品番・扉の厚さ」を確認できれば、ホームセンターの店員に伝えることで適したシリンダーを見つけてもらうことも可能です。
鍵交換の流れ
鍵交換についてですが、プラスとマイナスドライバーの2本で作業を行なうことができます。
ちなみに、鍵交換をする際は、作業が終わるまで扉が閉まらないよう注意をすることが重要です。
もし、作業途中で扉が閉まると開けることができなくなる場合もあります。
具体的な鍵交換の流れについては以下の通りです。
- 扉側面の金属プレートにある、上下のネジをプラスドライバーで外す
- 金属プレートを外し、釘タイプの金属棒をマイナスドライバーを使って引き抜く
- 金属棒をすべて引き抜くと、シリンダー(鍵穴)が外れるので外す
- 交換用のシリンダーを取り付ける
- マイナスドライバーで引き抜いた金属棒を差し込む
- 金属プレートを取り付け、プラスドライバーでネジを締める
- 施錠・開錠を繰り返し、動作確認をする
基本的に、このような手順で鍵交換を行います。
なお、シリンダー交換の分かりやすい動画がありましたので、参考にしてみてください。
この他、YouTubeで「鍵交換」と検索すると、様々な人が鍵交換をする動画を投稿していますので、そちらも参考にすると、より正確に鍵交換を行うことができるようになります。
確実な鍵交換を望む場合はホームセンターより鍵屋さんを頼る
初心者の方でも簡単なシリンダーであれば、知識を身につけることで鍵交換を行うことができます。
もし、自信がある場合は、ホームセンターで部品を購入して鍵交換をする方が、圧倒的に費用を抑えることができます。
ただ、鍵の種類や扉の形状によっては自分で鍵交換をすることが難しい場合もあります。
こうしたときは、鍵のプロが在籍する鍵屋さんに依頼すると安心です。
また、自分で鍵交換をする自信がない場合でも、鍵屋さんにお任せした方が安心といえるでしょう。
しかし、鍵屋さんに依頼すると、ホームセンターで部品を購入するよりも費用は割高となる欠点はあります。
ですが、鍵屋さんに依頼すると、現場に最も近いスタッフを手配してくれるので、すぐに駆けつけてくれます。
もちろん駆けつけるのが早いだけでなく、スタッフは鍵のプロとしての技術を身につけているので、難しい形状の扉でも正確に鍵交換を行ってもらうことが可能です。
このとき、防犯性の高い鍵に交換したい場合でも、数ある種類の中からあなたにあった鍵を提案しもらうことができ、すぐに取り付けてくれます。
こうした利点があるため、早さや正確さ、また防犯性の高い鍵に交換したい場合は、鍵屋さんを頼るとあなたの強い味方となってくれます。
ホームセンターと鍵屋さんは自分に適した方で鍵交換をする
玄関扉の鍵交換をするとき、「扉の厚さ、シリンダーのメーカー名、品番」を確認しておくと、ホームセンターで販売されている商品を購入し、自分で作業をすることができます。
ただ、鍵の種類や扉の形状によっては自分で鍵交換をすることが難しい場合もあります。
このとき、無理に自分で鍵交換をしようとすると、「失敗して取り付けることができなかった…」となる可能性は非常に高いです。
また、最悪扉を破壊してしまうこともあり、費用を安く抑えるどころか無駄な出費となる場合も否定できません。
こうしたことを避けるために、「自分で交換可能な種類の鍵か?」をよく確認することが重要です。
そして、自分では難しいと思ったときは、鍵屋さんを頼り鍵交換をしてもらうと安心です。
鍵のトラブルを解決するために鍵屋さんへ依頼しようとしたとき、ネットで検索すると数多くの鍵業者が表示されます。
このとき、鍵屋さんによって到着するまでの時間、技術力、料金、対応の仕方などは大きく異なるので、適当に依頼すると失敗する可能性がとても高いです。
そのため、よく確認をした上で依頼する必要があります。
ただ、確認してもどの鍵屋さんへ依頼するべきかと悩まれる方は少なくありません。
そこで、以下のページでは鍵トラブルが発生した際に、安心して依頼することのできる鍵屋さんを詳しくご紹介しています。